コンサルティングファームの採用面接では何を見ているか?

コンサルティング
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 こんにちは、あぶどぅるです。就活のお手伝いもしていたりします。
 たまに、OB訪問という形で、コンサル志望の方(学生さん/中途)にお会いしたりするのですが。
「否定されたら、粘り強く反撃するべきですか?」とか「知らないことは知らないと言ったほうが良いですか?」というようなことを聞かれることが結構多いです。

 これについては、結論だけ言うと「ケースバイケースです」としか言えないのですが・・・それではあまりにも投げっ放し過ぎるので、もう少し掘り下げてみたいと思います。

コンサルの面接とそれ以外の面接では何が違うか?

コンサルティングファームの面接では、基本的に現場の人と話す

 まず、一番大きいのがこれだと思います。書類選考や一番最初のふるい落としは人事部等が行う場合もあるかもしれませんが、基本的に面接(特に外資)はマネージャークラス以上の現場社員が行います。つまり、「コンサルタント」です。

コンサルの面接では何を見ているか?

面接官は「相手がディスカッションパートナー足りえるか」を見ている

 では、そのコンサルタントの人。どういう人を採用したいでしょうか。
 当然のことではありますが、「一緒に働きたい人」。で、それはどんな人かと言うと「役に立つ/使える人」。

 そして、アナリスト/コンサルタントレベルの採用の場合、どういう人が「役に立つ/使える」と判断されるかというと「ディスカッションパートナー足りえる人」というところに落ち着くのではないかと思っています。

「ディスカッション」とは「一人では出せない案を出すこと」

 では、「ディスカッションパートナー」とは具体的にはどんな人でしょう。というか、「ディスカッション」って何でしょう。

  これは、「一人では出せない案を出すこと」だと考えています。

 コンサルティングでは、1人だけで考えることは少ない仕事です。特に、大企業向けのコンサルティングにおいては、個人ではできないチームとしての価値をクライアントに求められます。というか、個人単位で出せる価値であれば、その人以外は外されます。

 逆に、ある問いに対して、「マネージャー1人で出す答え」「就活者1人で出す答え」のいずれよりも価値のある答えを出すことができれば、それはそのディスカッションに意味があったということになります。そして、「ディスカッションパートナーとは」そのように、「どちらか一方では出せない解を出すのに役に立つ人」です。

 個人的には、「キャッチボールしながら、ボールがどんどん大きく大きくなってくる」イメージと思っています。

どのような姿を見せる必要があるか

結局「Input」「Process」「Output」の3つが大事

 では、そのようなディスカッションパートナー足りえるには、どのような姿を見せる必要があるでしょうか。
 最終的には、超基本的なところですが、「Input」「Process」「Output」の頭脳労働3要素に帰着します。

 具体的な例ですと

 [Input]
  ・最初の相手の話や、出題されたお題をちゃんと聞き、理解する
  ・自分の話に対する相手の反応をちゃんと聞き、理解する

 [Process]
  ・相手の言葉が、自分の発言を誤解しているのであれば「まず、誤解をとかなきゃ」と思う
  ⇒どの発言が誤解を与えたかを考える
 ・誤解ではなく、相手が全面的に正しい場合は、自分の考えをUpdateする
  ⇒Updateしたうえで、自分の考えを付与する

 [Output]
  ・自分の考えたことを、言語化し、相手に伝える

 月並みな形になってしまいましたね・・・(笑)
 でも、基本にして王道なんです。

 「なるほどー」と聞いてばかりいるのは「InputばかりでProcess/Outputがない」とみなされます。それなら、「マネージャー1人で考えても別に結論は変わらないや」となってしまいます。

 逆に「自分はこうなんです!!」と全く譲らないのは「Inputできない」とみなされます。それはそれで「解答者が1人で出す解がリバイズされない、マネージャーと一緒にやる意味がない」となります。

 なので、最初の質問部分に戻ると、例えば「否定されたら、粘り強く反撃するべきですか?」であれば「誤解であれば解かなきゃだし、誤解でなければ、理解したうえでさらに付加価値を付けた返答をしなければ」となります。

 まあ、マネージャークラスのコンサルタント相手に「相手にどう見えるか」とか目論んでもあまり意味ないので、素直に「そのディスカッションの結果、より良い結論がでるよう注力しよう」ってことですね。

コンサル以外でも、現場では一緒ですけどね

 そして、上記は「コンサルの面接」や「ディスカッション」に限らず、「チームプレイ」全般に言えることですけどね。実務の現場ではよくあることですね。

 結論としては

  • チームプレイの現場では上記のような能力が求められるよ
  • コンサルの面接ではいわゆる「面接用」の能力より「現場的な」能力が求められるよ

ってとこですね。

では、本日はこのへんで。喉風邪が流行っているらしいので皆さんお気をつけて。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

あぶどぅる