「現行業務の課題」はどのように明確化するのか?

コンサルティング
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 こんにちは、あぶどぅるです。お久しぶりです。
 ちょっと友人と香港/マカオに行っていたり、依頼されたコーポレートサイト作成に集中していたりで、間が空いてしまいました。

 旅は一人でふらふら行ったことのない場所に行くのも好きなのですが、複数人でわいわい行くのもたまには良いですね。歩きすぎて足の血豆がやばいです・・・。

 というわけで本題。

 「コンサルティン手法/どのように進めていくか」について、各stepを詳細に説明してみよう企画、第三弾。

 「現行業務の改善点」はどのように行うのかについて。
 これは、大きく2つに分かれます。

  • 現状、認識されている課題は何か
  • 現状課題とはなっていないが、より改善できるところはどこか

本日は一点目、「現状、認識されている課題は何か」について書いてみたいと思います。

「現行業務の課題の明確化」はどのように行うのか?

「意見」を洗い出した後、「課題」に洗練する

 現状、既に「課題」として認識されていることを洗い出し、その原因を掘り下げます。

 「課題とはなにか」についてはこちらの記事(「業務改善/業務効率化」を行うための2つのポイントとは?)で書きましたが、「あるべき姿と現状との乖離」ですね。

 ただ、ここでは洗い出すだけでなく、根本的原因は何かまで整理/分析する必要があります。

 簡単な例として。とあるビデオレンタル店で経営者・スタッフ・顧客に各々ヒアリングを行い、「現状の課題とは何だと思いますか?」を洗い出すと以下のようになったとします。

キャプチャ

 ここからすべきことは、「各々の原因・真の課題とは何か」を明確にすることです。具体的に、今回の例で言うとこのような感じになるかと思います。
 ※例のため、非常にざっくり行っていますが、実際にやるときはもっと細かい粒度で分析することになります。

キャプチャ2

 ここでのポイントとしては2点、「A.意見としてでたことが、そのまま課題ではない」「B.ソリューションにはまだ言及しない」というところですね。

意見としてでたことが、そのまま課題ではない

 「どう変えたい?」というと、みんな好き放題言います。当然、粒度も違えば、視点も違う。具体度/抽象度もまちまちです。同じ原因に起因するものもあれば、そもそも対応の必要のないものもあります。

 これらを(言われたことは言われたこととして洗い出した上で)「無視してもよい点なのか」「無視できないものであれば、その理由は何か」を深堀りしていき、真の「課題」(図の一番右側)を明確にします。

ソリューションに言及しない

 もう一つのポイントが「ソリューションに言及しない」ことです。これ、けっこうやりがちです。

 「この業務をシステム化する」等のように、割と前提として解決策を頭に描きながら進めてしまうことがよくありますが、これはなるべく避けたほうがよいと考えます。

 もちろん、「解決できない課題」は存在しますし、それはばっさり無視すべきです。そのため、最終的に解決策は考える必要があります。ただそれは、課題を洗い出した後にやるべきと考えています。

 例えば、上記図で、課題に「業務がシステム化されていないこと」と書いてしまいがちですが、そこは気を付けたほうがよいと思います。本当にそれは課題でしょうか。
 あくまで課題は「個人情報が管理されていない」ことであり、それをどうやって解決するかは別の論点です。

 「なぜ?」と右に進んでいく際に、「確かにそれは理由の一種ではあるけど、ピッタリ正確な理由ではない(他の理由もある)」ものになっていないか。これに気を付ける必要があります。

「現状挙げられているの課題」を解決すればオールOK?

「現状課題とはなっていないが、より改善できるところはどこか」を洗い出す必要がある

 最初に書いた通り、現状課題として挙がっていないものも洗い出す必要があります。

 というより、コンサルタントの腕の見せ所はそこだったりします。

 次回は、そのあたりについてお話しできればと思います。
 といったところで、本日はこのへんで。
 

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

あぶどぅる

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