秋以降に得点が上がってくるよう、夏前後に気を付ける点

家庭教師
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もう秋ですねえ。
涼しくなるのは過ごし易くなって良いことだと思いつつ、夏らしいイベント不足でいささか物足りない気分のあぶどぅるです。

ギルド「ゆるふわ」ラジオ vol.2がリリースされました

さて、少し前の話にはなっちゃいますが・・・ギルド「ゆるふわ」webラジオのvol.2がリリースされました。
(もうvol.3の収録すら終わってて、ほんと今更感はありますが・・・(=ω=))

6年生の保護者様への応援企画として「私は夏休みが終わる不安をこう乗り切った」を特集しています。
昨年の中学受験を乗り切った2019親御様達のアンケートをベースに、

 ・どんな工夫で夏休みが終わる不安を乗り切ったのか
 ・9月以降の成績アップと志望校合格のためにどんなことに取り組んだか

などについてお伝えしています。

ギルドゆるふわの学習相談ラジオ vol.2

私もまーまー話してたりするので、よかったら聞いてみてくださいね。

公式アカウントにでも、ご要望・ご感想等頂けましたら、小躍りして喜びます。
ギルドゆるふわの学習相談ラジオtwitterアカウント

「秋以降に得点が上がってくる子は?」という質問頂きました

さて、本題。上記、ラジオvol.2でも話した内容と関連することなのですが。

ツイッターの質問箱にて、こんな質問を頂きました。

小6の受験生がおります。志望校と持ち偏差値との隔たりが大きく、本人も断念しようか迷っています。 親としては、逆転合格があるかもしれないし、なくてもチャレンジした方がいいのではないかと考えています。 先生の教え子でも、少し厳しいチャレンジをして合格を掴んだ生徒さんはいますか? またそれはどういうお子さんでしょうか?

本日は、これについてのお答えを再掲しつつ、まとめてみようと思います。

夏の偏差値的に厳しい学校に受かる子はいる。ただし、「急に伸びた」わけではない。

夏時点で偏差値的に厳しい状態から合格した子、というのは私の教え子でも毎年何人かいらっしゃいます。昨年の例では、「夏の偏差値40前後→偏差値55の学校」「夏の偏差値50位→偏差値60の学校」位の結果でした。

で、どのような子がそのような結果になる傾向があるか、ですが。
結論から申し上げると、上記のような結果を残せる子のイメージとしては「今、結果が出てない理由が根本的でない」子かと考えています。

逆の言い方をすると、上記の子たちは「秋以降に急激に力をつけた」わけではなく「力はついていたけど結果に結びついていなかった」状態と言うのが正確かと考えています。

同じ「解けない」でも「問題、何言うてんの?」と「あと一歩だった・・・」は大違い

例えば、算数の例であれば

問題が何言ってるかわかんない
→そもそも九九ができない・三角形の内角って何°だっけ?
→解法が身に付いていない→わかるけど記述できない
→練習ではできるがテスト会場だと時間が足りない

といった感じで。(あくまで例ですが)

「インプット⇒考えるとこ⇒アウトプットの表層のとこ」のフローのうち、どこで躓いているかによって同じ「解けない」でも状況は異なると考えます。

そして、決して「後ろの方の課題が改善は容易」というわけではないのですが、「後ろの方が短期間で改善する可能性は高い」と考えています。

教え子についても「基礎はできているが、塾の幕の内弁当的なテストだと取れない」「落ち着いてやればできるが、焦って時間配分事故を起こす」といった状況でしたので、過去問での学校別対策(問題の選択方法や時間配分)やメンタル面のケアなどによって対応できたのかなと考えます。

「秋から伸びる」というのは、ゼロ状態から一気に成長できるという意味ではなく・・・

勉強って、稲作みたいなものなんですよね。田植えして、青く実って、秋に黄金色になって、収穫、と。

で、夏時点で点が取れないっていうのって「夏に収穫しようとしたが、今収穫しても食えるとこはゼロだ!!」ってのと似ているなと思っています。もちろん、育成が早い子は現在進行形で収穫真っ最中かとは思いますが・・・。

何が言いたいかというと。同じ「今は収穫高ゼロ」だったとしても

 ①青々と稲穂が育っていて、あと1~2ヶ月育てればいっぱい収穫できる

って状態と

 ②あたり一面焼け野原で、田植えすらしてない

って状態では全く異なる、ということです。

②の状態から2ヶ月で稲刈りまでいけるかというとそれは流石に厳しいかなと思いますので・・・。

①のような子で、秋以降に黄金色になってきた結果が「秋以降伸びた」や「下剋上」と言われる現象なのかな、と考えています。

子どもの成長自体は連続関数的なものではありますが、「テストの結果」は時間比例で連続的には上がってこない、ということですね(理系的な例えですみません・・・)

まとめ:秋以降の「収穫」最大化のために

人生における学習という意味では、決して受験が全てでも最後でもありません。なので「そこがピークで良い」とは決して思っていません。

とはいえ、一つの大きな目標ポイントとして受験というものがあり、そのポイントで「これまでのトレーニングの成果を十全に発揮し、合格したい」というのは当然のことかと思います。

というわけで、年内~受験期に一旦でも収穫期を迎えるために、私の気を付けていることを何点か。

子の状況(点が取れない中でも、どのような状態か)を確認する

まず。なにはともあれ、「点が取れない」「偏差値が上がらない」ことの原因を精査されるのが良いかと思います。
上では難しく書いてしまいましたが、すごく雑に言うと「わかってはいるけど点が取れない!取れそうで取れない!」なら改善できる可能はあり、「そもそも全く手がつけられない!問題が何言ってるかわかんない!」状況だと少し厳しいかも、というイメージです。

全受験生向けタイプの模試やクラス分けを気にし過ぎない

ここからは、過去問など各自で進める勉強や弱点補強など、学校ごとの専用性・子ごと勉強の独自性(苦手単元の対策など)が出てくる時期かと考えています。逆に言うと、「塾におけるクラス(特に学校別コースではない通常クラス)」はそれほど気にしなくても良いかなと考えます。

また、模試も同じですね。模試の年間平均で合否が決まるわけでもありませんので、「こんな問題、俺の受ける学校では出ないし」くらいで良いかと思います。

志望校合格に対して「解決すべき課題」を洗い出す

クラス分けや、オールジャンル模試は一旦「それはそれ」くらいに見ておくとして。
学校別模試&過去問は非常に重要だと考えています。

過去問をやってみて、採点する。そして「この問題はできたはず」「あーこれはもう一回覚えなおしたら取れてた」っていうのと「これは解けないわ・・・」という問題を色分けします。
前者をかき集めて合格最低点くらいまで届くか、というのが一つの目安になるかと考えています。

その上で、前者への対策を個別に考えます。「漢字をみっちり」「速さだけは確実に出るのでそこだけ極める」などですね。
もちろん、ミスなどにも色々と種類はありますので、「注意する」と心がけだけに留めず、「繰り上がりの時に足し忘れ」「求めるところが違う」など種類分けし、可能な限り具体的な対策をしていければ良いかなと思います。

以上、参考になれば幸いです。

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最後までご覧いただきありがとうございます。

いずれにしても。秋以降、親御様的にも色々と精神的にも大変かと思いますが・・・

 ・一つ一つの結果に右往左往せず、ゆったり構える
  もちろん、完全に気持ちを出さないのは難しいでしょうし、軽く「良かったら喜び、悪かったら悔しがる」というのは全然良いかと思います。
  ただ、成績が乱高下することはあっても、脳味噌の中の学力自体が乱高下することはありませんので、必要以上に絶望したりはする必要はないかと思います・・・。

 ・「オープンや合不合で高偏差値取るのが目標じゃないよな」という根っこのところに立ち戻る
 「結局は、行きたい学校の試験で、合格最低点以上取れば入学できるんやろ」と、シンプルに考えましょう。

のが大事かな、と思います(=ω=)

では、このへんで。

夏休み明け、生活リズムの変化で体調を崩される方も多くいらっしゃいます。
小学校のイベントもあるかと思いますので、怪我や体調不良にはお気をつけて。
まずは、2~3週間で新学期のリズムを作るところから。

9月も頑張っていきましょう!!

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