こんにちは、あぶどぅるです。
先日、久しぶりにWebラジオの方で話させて頂きました。テーマは「今年の短くなった夏休み、夏期講習を受ける際に気を付けた方が良いポイント」というものです。良かったら聴いてみてくださいね。
補足記事のようなものも、近く書いてみる予定ですので、よろしければそちらもご覧頂ければ幸いに思います。
中学受験での『ケアレスミス』『計算ミス』種類と対処
さて、本題。過去2回に引き続き、受験生で良くある悩み「ケアレスミスが多い、本当はできたはずの問題なのに」というテーマ。
前々回:中学受験での「ケアレスミス(と言いたくなる誤答)」をどう改善していくかpart1~仕組みによるもの~
前回:中学受験での「ケアレスミス(と言いたくなる誤答)」をどう改善していくかpart2~「やらなきゃいけない」を「やる」に変えるために~
私は「ケアレスミス」という単語を、「複数回やったり、試験会場以外で解いた場合に正解することのある誤答」という意味で使っています。問題の読み間違い、計算過程での間違い、答える内容の勘違い、など。
上記のような問題が、対策不可かというとそうではありません。ミスだろうがなんだろうが「間違った理由」はあり、対策も存在すると考えています。
子によっては「ケアレスミス」という単語で一括りにしてしまうことで、「これはできたはずだから重要な問題ではない」「気持ち次第だから対策は打つ必要はない/打てない」という認識を持ってしまう場合もあるかもしれませんので、その場合は「ケアレスミス」というワード自体を避けるのも一つかとは思います。
「ケアレスミス」と言いたくなる間違いの分類(続き)
再掲になりますが、「ミス」と言われる誤答について、私は大きく以下のように分類・対処の検討を行っています。
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①オペレーション(記述方法ややり方)の理解不足が元で起こっているタイプ
②テストの際に①を実行できていないタイプ
③子が「正解率を上げる」こと以外を優先してしまっているタイプ
④緊張等の理由で、テスト中に練習したことが全て吹っ飛んでいるタイプ
●数字に対する「慣れ」が足りていなく、間違った際の認知機構が弱いタイプ
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前回までに、①~③のケースについてお話致しました。
引き続き、ケース④について見ていきましょう。
ケース④:テスト中に練習したことが全て吹っ飛んでいる場合
緊張などで、テスト中に普段のやり方ができていないケースですね。計算の書き方が普段と違ったり、そもそもテスト会場の雰囲気で頭が真っ白になっていたり。
このようなメンタルに起因するタイプの誤答は、テスト会場についていって横で見ている訳にもいかないので、ある意味一番検知しづらいものでもあります(本人が「緊張した/してなかった」と言っても、その正確性は測りづらいですからね)。
まずは同じ状況、同じ間違いを再現してみる
上記のようなタイプの場合、まずは可能な限り状況を再現して、再現するか確認するようにしています。システム開発でも、「再現しないバグ」が一番やっかいですので。
時間を計ってやるというのはもちろん、問題冊子の作りを本番っぽくしてみたり、場合によっては自習室やカフェなど場所を変えてみるのも一つですね。いずれにしても、試験における緊張感を再現し、状況を観察できるよう試みます。
「その子の勝ちパターン(プレ・パフォーマンス・ルーティン)」を作ろう
その上で、どのような対策によりテンパらないで臨めるようにするかは子によりますね。例えば、「試験開始、と言われたら大問に〇を付けながら問題数を数える」「1番(1)の計算を解いてから一度深呼吸をする」などルーティンを決めるというのも一つかと思います。
もちろん、ひたすら練習を繰り返すことで自信がつき、落ち着いて臨めるようになることもあります。スポーツでも「誰より練習してきたという自負」により落ち着いたプレイに繋がるということがありますが、それと同じですね。
上記のような取り組みは、両方並行して行っていくのが良いと考えています。どちらか片方で確実に改善するというものでもありません。「メンタルが弱くても落ち着ける仕組みを作る」「メンタルを強くする」の両方のアプローチで、可能な限り多くの対策を取られるのが良いと考えます。
長期プランで「勝負強さ」を身に付ける
前々回の記事で「ケアレスミスと言われるものの中には『やり方』『オペレーション』に起因するものが多い」ということを書きました。ですので、一見ミスに見える誤答を安易に「気持ちの問題」にカテゴライズしないでほしいなと考えています。
ただ、とはいえ全てがオペレーションによるものというわけではなく。本記事に書いたような「純粋なメンタル起因の誤答」も確かに存在すると考えています。逆に、試験会場で普段やったことを100%発揮してくるいわゆる「勝負強い」子も存在します。
メンタルに起因する混乱は、対策とその結果が検証しづらく、また小さな要因(会場の違いや試験会場に誰と行ったかなど)で左右されたりもします。ですので、コントロールが難しいのは事実です。「こうすれば絶対改善するよ!!」と断言できないのは申し訳ないのですが、上記のように状況再現&その状況下でのトライ&エラーというアプローチで、子ごとの有効な手を探っていくのが良いのかなと考えています。
ですので、安定させる方法としては、なるべく早い段階から対策を打ち、長期プランで改善することが一番かと考えます。「あと半年で直さなきゃ」という状況にならないように、ということですね。
低学年のうちから点数に拘って厳しく言う、という意味では決してありません。ただ「まだ幼いから」と放置はせずに、「結果はすぐに出ないかもしれないが考えうる手を打って様子を見る」という形で年単位の時間を有効に使うことが、解決の秘訣なのかなと考えています。
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といったところで、本日はここまで。
すみません、メンタル起因の話はサラっと書くつもりが長くなってしまいました・・・。前回書いた「チェック機構を働かせよう」という部分については次回ということで。次の記事にて(今度こそ)本テーマを締めくくりたいと思います。
梅雨と気温上昇が同時に襲ってきている感じですが、皆様体調にはお気をつけて。
では。最後までご覧頂き、ありがとうございました!
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