こんにちは、あぶどぅるです。
緊急事態宣言が一部で解除されたりと、少しずつ元の生活に戻る兆しが見えつつあるのでしょうか。各種メディアで見る限り、人の外出は増えつつあるようですね。
ただ北海道などでは第n波が来たという話も聞きますので、個人的には焦らず行こうかなと考えています。もう暫くは様子を見ながら、通常指導に戻るタイミングを伺えればなーというところですね。
休校中に中学受験生にやっておいて欲しいなと思うこと
さて、本題。夏休みの短縮化も議論される中、僕が伺っているご家庭でも「夏休み短縮まで見越して、今やっておくことは?」といったご相談を受けることも多くありました。
本日はそのような、「夏休み短縮の影響、またそれに備えて今注意すべきこと」といったことについてお話できればと思います。
少し時期遅れにはなってしまい「今更かよ」という声も聞こえてきそうですが、そこはご容赦を・・・。
なぜ夏休みが「中学受験の天王山」と言われるか
さて、まず最初に。夏休みはよく中学受験の天王山とか勝負所と言われます。その理由はどのような理由からでしょうか。
(まぁ実際は秋以降も重要ですし、冬も超重要ですし、夏休みが終わったら受験が終わるわけでもないので、絶対視し過ぎるのは禁物なのですが・・・)
私は、大きく2つのポイントがあると考えています。
①「殺意の高い」問題の実践演習の場である
まず1点目は、「全範囲を学習してから、最初のまとまった演習時間であること」かと考えています。
皆様ご存じのように、だいたいの塾は6年生夏休み前で一通りの範囲が終了し、夏休みには「ここ習ってない」という制約無しの演習となります。問題の質も「教えたこと復習した?おーやってるね、えらいね」という確認から「解けるもんなら解いてみろ」といった受験生をふるいにかける、殺意の高い問題、になってきます。
夏休みの演習は、そのような、「型の練習」から「乱取り稽古」へ慣れる期間、という意味合いが大きいのかなと考えています。
②個々人が弱点補強をできるチャンスである
2点目は、「弱点補強など独自学習の時間を取れる大きな機会であること」です。
お盆休みなど、塾のカリキュラムとは別の学習をする時間は何とか取れるかと思います。逆に、秋以降にそれを持ち越すと、どれか塾の課題を削らないと時間の捻出が難しくなってくきます。もちろん、子によっては苦手範囲や知識の確認を秋に行うことはあるのですが、かなりスケジュール的にタイトになり、「塾のこの課題はやらないと割り切って、ここの弱点補強に充てよう」という判断になることが多いと思います。
そのため、塾のカリキュラムと別に「この範囲を個人的に補強したい」というのは夏休みが最大のチャンスなのかなと思います。
夏休み短縮に向けて「苦手分野の克服」だけはしっかり
では、その夏休みの学習時間が短くなると仮定して。今特にしておくべきこととは何でしょうか。
もちろん、子どもによって異なるとは思いますが、メインとしては「苦手分野の克服」をしっかりしておくのが良いかと思います。
夏休みが短くなったとしても、朝から晩まで学校があることは考えづらく、少なくとも通常授業程度の時間は塾の授業はおそらく行われるでしょう。ですので、演習(先ほどの1点目の実践への移行訓練)自体をやらないというのは正直可能性は低いかなと考えています。今も、カリキュラム自体は(対面→動画の影響による習得度合いはともかくとして)毎週進んでいる建前になっていますしね。
それよりは、「日々の演習で手いっぱい」「お盆休みが無い」などで、塾の毎日の課題でいっぱいいっぱい。つまり、弱点補強をする時間がないとなる危険性の方が大きいかと想定しています。
また、先取という形でカリキュラムの消化を進めようとしたとしても、塾が進め方を変えていない状況下では現実的に難しいのかなというのもあります。初修の範囲、一部の子を除けば完全独学というのは流石に厳しいかとも思います。
以上より、「今の時点で習った範囲の完成度を高めておく」「知識の総確認をしておく」というのが、今の時間を活かすのには良いのかなと考えます。
いまいち「どこが弱点かはっきりしない」という場合でしたら、算数であれば各塾とも一行題を集めたようなドリルタイプの教材(一行題とか基礎トレとかpracticeとか)があると思いますので、それをしっかり進めて、弱点補強の前の「弱点の洗い出し(このへんの単元抜けてる、というもののチェック)」をまず行うと良いかと思います。
ある程度余裕があり、プラスアルファを行いたい子は
もちろん、それほど苦手分野が無い子であれば、通常の勉強に加えて追加で課題をやってみるのは有効だと思います。
例えば
- いつもは練習問題までなのを応用問題までやってみる
- 考えよう&深めようと栄冠のみなのを、本科のオプション手前までの問題をやってみる
- デイサポのみなのを、デイサピもやる
といった形ですね。
さらに追加演習を行う余力があるのであれば、下剋上算数なり予シリなり自身に合った難易度の別問題集で演習をするのも良いかともいます。自分の塾の形式以外に慣れる意味合いもあります。その場合は、「今塾でやっている単元とは異なる単元(少し間が空いている単元)」を取り組むようにすると良い復習サイクルなりますね。
休校期間の影響はあまり予想し過ぎても仕方ない
あと、最後に。合格最低点など学校ごとの難易度にどれくらい影響するかというご相談も受けるのですが、前記事(近況の指導状況報告やら何やら~コロナ騒動の中で~近況の指導状況報告やら何やら~コロナ騒動の中で~)にも書いた通りそこについては正直読めません。
個人的な予想としては、
- 上位層:夏休み前までの練度は上がり、演習効率が上がり、やや上昇
- 45~50台後半の中難易度帯:しっかり期間を活かした子とせずに夏休み短縮のデメリットのみ被った子で大きく2分され、一部の学校では難易度上昇が起こる
- それ以下:あまり影響は無し
とかかなーとも考えています。
ただ、仮説に仮説を重ねたものなので精度については、それほど期待しないでください。
今焦らなくても、学校ごとの難易度などは、他の子の実力などと合わせて秋以降の模試などで把握できるかと思います。学校ごとに学習内容を変えるのは夏の終わり~秋以降、それまではやるべきことは変わらないですし、それまでは気にし過ぎてもしょうがないかなと。
ですのでこれも前記事に書いた通り、今できることをやり、一日一日を密度高く過ごしていくのが一番良いのかなと考えています。
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最後までご覧頂き、ありがとうございました。
「数週間前に言いなさいな」という内容でもある気はしつつ、その点は申し訳ありません・・・。
ただ、5月末までまだ2週間ありますし、学校が再開されても(休暇になるかは別として)「7月下旬までに備えておいてほしいこと」という意味では左程変わらないのかなと考えています。
先が見えないことの不安はみんな同じ。来年2月を見据えて勉強するのは大事だとは思いつつ、先の予想が立たない時は「今日頑張ったからきっと差はつけられてないやろ」と割り切ることも一つなのかな、と思います。
もう暫く、頑張りましょう!
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